人気ブログランキング | 話題のタグを見る

fbox12 blog (博物館fbox12 館長の資料収蔵庫)

285 奈良 (JR西日本)

285 奈良 (JR西日本)_a0057057_10395818.png
285 奈良 (JR西日本)_a0057057_10340301.png285 奈良 (JR西日本)_a0057057_11194646.png285 奈良 (JR西日本)_a0057057_11232108.png
なら

所在地:奈良県奈良市三条本町1-1
所属・路線:西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)・関西本線
電報略号/事務管コード:ナラ/620816
キロ程:133.9km(名古屋起点)
乗入路線(駅番号):関西本線(大和路線:JR-Q36 / 奈良線:JR-D21)、桜井線(万葉まほろば線)

概要:
奈良市におけるJRの中心駅であり、京都・天王寺方面へ向かう快速列車が多数発着している。第3回近畿の駅百選に選定されている。
2010年(平成22年)の平城遷都1300年記念事業を目処に行われていた駅周辺の土地区画整理事業とあわせて、当駅の高架化事業が行われ、同年3月13日に最後まで地上のりばから発着していた桜井線が高架化された。
なお、近鉄奈良線の近鉄奈良駅は、当駅から直線距離で約900mほど東に位置しており(徒歩距離は三条通り経由で約1,100m)、移動に徒歩15分程度を要する。
乗降客数は市中心部に位置する近鉄奈良駅の方が多い。

歴史:
沿革
1890年(明治23年)12月27日 - 大阪鐵道 (初代) 王寺驛 - 当駅間の開通時に、同線の駅(一般駅)として開業。
1896年(明治29年)4月18日 - 奈良鐵道 木津驛 - 当駅間の開通時に、同線の駅が開業。
1899年(明治32年)10月14日 - 奈良鐵道線が京終驛まで開通。
 5月21日 - 關西鐵道 大仏驛 - 当駅間の開通時に、同線の駅が開業。
1900年(明治33年)6月6日 - 大阪鐵道が關西鐵道に合併。
1905年(明治38年)2月7日 - 奈良鐵道が關西鐵道に合併。これを以って關西鐵道の単独駅となる。
1907年(明治40年)8月21日 - 關西鐵道線 加茂驛 - 大仏驛 - 当駅間が廃止。
 10月1日 - 關西鐵道が国有化され、国有鉄道(当時は、帝國鐵道廳)の駅になる。
1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定により、關西本線所属となる。
1934年(昭和9年) - 寺院風の駅舎が完成。
1945年(昭和20年)7月22日 - 空襲による被害を受ける。
1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物の営業が廃止され、旅客駅となる。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
 7月31日 - 駅舎のライトアップが始まる。
1988年(昭和63年)3月13日 - 路線愛称の制定により、関西本線で「大和路線」の愛称を使用開始。
2003年(平成15年)9月7日 - 高架化工事のため仮駅舎に移転。
 11月1日 - ICカード「ICOCA」の利用が可能となる。
2005年(平成17年)9月11日 - 高架化工事のため仮線・仮設ホームでの営業を開始(当初は同年5月22日の予定であったが、JR福知山線脱線事故の影響により延期された)。
2006年(平成18年)7月7日 - 構内遺跡の存在が発表される。
2008年(平成20年)3月15日 - おおさか東線の放出駅 - 久宝寺駅間の部分開業によるダイヤ改正に伴い、新設された直通快速の発着駅となる。
 6月29日 - 関西本線ホームが高架化。
2009年(平成21年)10月4日 - 大阪環状・大和路線運行管理システム導入。
2010年(平成22年)3月13日 - 桜井線ホームが高架化され、駅機能がすべて高架部に移設。路線愛称の制定により、桜井線の当駅 - 高田駅間で「万葉まほろば線」の愛称を使用開始。
 10月3日 - 東西自由通路が開通し、ビエラ奈良が先行オープン。
2011年(平成23年) - 駅東口デッキに屋根を設置。
2012年(平成24年)3月2日 - ビエラ奈良が全面開業。
2013年(平成25年)3月 - 連続立体交差事業が完了。
2018年(平成30年)3月17日 - 駅ナンバリングが導入され、使用を開始。

連続立体交差事業
JR奈良駅周辺は、かつて関西本線(大和路線)と桜井線が地上を走っており、奈良市の旧市街地を東西に分断しているため奈良市都市部の発展を妨げていた。また、これらと交差する跨線橋も狭く、周辺道路の交通渋滞が著しかった。そこで、街の再生と交通の円滑化を図るため、平城遷都1300年にあたる2010年(平成22年)の高架化完成を目指し、2002年(平成14年)から連続立体交差が進められ、周辺土地区画整理事業(シルクロードタウン)や3箇所の高架橋道路の平坦化が行われた。
地上駅時代は乗り換え跨線橋で東西を結んでおり、東西2箇所に改札口があった。

2代目駅舎の保存・活用
285 奈良 (JR西日本)_a0057057_22584219.png
2003年(平成15年)9月6日まで使われていた2代目駅舎(写真)は1934年(昭和9年)に完成したもので、周囲の景観に配慮して方形屋根に相輪を持つ和洋折衷様式が採用されている。大阪鐵道局建築課が京都帝室美術舘懸賞設計に応募し落選した設計案を再利用したものだった。高架化に伴い取り壊される予定であったが、その歴史的価値から反対の声は根強かったこともあり、曳家によって元の位置から18m移動された上で保存され、奈良市総合観光案内所として利用されている。この旧駅舎は、2007年(平成19年)に近代化産業遺産、2011年(平成23年)に土木学会選奨土木遺産となっている。なお、旧駅舎のホールにはなら・シルクロード博覧会に出品されたサモトラケのニケのレプリカ像が飾られていたが、駅舎移設に際して奈良市立一条高等学校に寄贈されている。

構内遺跡
285 奈良 (JR西日本)_a0057057_23091375.png
高架化工事中の2006年(平成18年)、旧駅ホームの下から謎の遺構が発見されたため奈良県立橿原考古学研究所による発掘調査が行われた結果、明治時代の転車台と判明した。発掘された転車台は高架化工事に支障するため、そのままの形で保存されることなく撤去されたが、一部のレンガなどは同研究所附属博物館が保存し、展示会も行われている。奈良駅には奈良機関区(のち奈良気動車区)が所在していたことから、1980年代後半までは転車台と機関庫が存在しており、1986年(昭和61年)8月に蒸気機関車C56形160号機による「SL大和路号」が運転された際にこの転車台が使用されている。

駅構造:
285 奈良 (JR西日本)_a0057057_23085950.png
西口2010年(平成22年)3月13日に完成した3階建ての駅舎の高架駅で、改札口は高架化を機に2階の1ヶ所に集約し、3階がホーム、2階は駅業務施設と商業施設、1階は商業施設が設けられている。ホームと線路の配置は島式ホーム3面5線の構造である。
駅舎ファサードの基本コンセプトは『「奈良らしさの表現」―青丹よし―』であり、3階のホームの側壁には五色のカーテンウォールが設置され、「青丹よし」を現代的に表現している。ホーム部分には寺社の伽藍をイメージした飾り鉄柱を設置、サーモンピンクに塗られている。飾り柱の上には、垂木をイメージした装飾も設置されている。また、2階部分外装は白壁を意識した白塗り、1階部分外装は近隣のなら100年会館のような瓦をイメージした黒タイル張りとなっている。
内装は、改札内は無装飾であるが、改札外部分は天井には格天井を意識した装飾が、また柱は吉野杉で美装されており、一部柱には組物を思わせる装飾が施されている。また、柱からは釣灯篭を思わせる照明も吊るされている。
駅舎構内には1階・2階部分に幅員20mの自由通路が作られ、西口2階はデッキと接続、東口2階はJR奈良駅NKビルと接続した上で、1階に降りる階段とエスカレーターが設置されている。また、2010年(平成22年)10月3日には、1階自由通路南側には商業施設「ビエラ奈良」が開業し、2012年(平成24年)3月2日に自由通路北側の1・2階部分に「ビエラ奈良」の第2期分が増床オープンした。
当駅は駅長が配置された直営駅であり、管理駅として関西本線の加茂駅・木津駅・平城山駅、片町線の西木津駅、佐保信号場を管理している。

のりば:
路線名は旅客案内に合わせて愛称で記述(2012年(平成24年)3月17日現在)。

1番のりば 万葉まほろば線 天理・桜井・高田・和歌山方面
      大和路線 王寺・天王寺・JR難波方面(早朝のみ)
番号なしホーム・2番のりば・3番のりば 大和路線 王寺・天王寺・JR難波・大阪方面
3番のりば 奈良線 宇治・京都方面
4・5番のりば 学研都市線 同志社前・長尾・四条畷方面
        大和路線 木津・加茂方面(一部3番のりば)
        奈良線 宇治・京都方面
2番線1番のりばと同一ホームの反対側は、数字のないのりばとなっている。2番のりばに到着する列車は両側で客扱いを行い、大和路線下り列車と万葉まほろば線の列車との同一ホームで乗り換えることができる。2番のりばへの到着時には、2番のりば側の扉が先に開き、発車時はのりば番号なし側の扉が先に閉まる。なお、数字のないのりばは「こののりば」と自動放送されている。
3方向すべての入線・発車に対応しているのは3・4番のりばのみである。1・2番のりばは木津・桜井方面からの入線と法隆寺・桜井方面への発車のみ対応しており、5番のりばは法隆寺方面からの入線と木津方面への発車のみ対応している。なお、関西本線の下り本線は2番線、上り本線は5番線である。

旅客案内上ののりばと運転取り扱い上の番線は次の通り。
1番のりば…1番線
番号無しのりば、および2番のりば…2番線(下り本線)
3番のりば…3番線
4番のりば…4番線
5番のりば…5番線(上り本線)

出典・参考:Wikipedia「奈良駅」(最終更新 2018年8月20日)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%88%E8%89%AF%E9%A7%85
閲覧:2018.9.26

現地取材:2016.3.-7
記事投稿:2018.9.26

by fbox12 | 2018-09-26 21:43 | 鉄道・バス