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fbox12 blog (博物館fbox12 館長の資料収蔵庫)

電電公社 交換器用 ヘッドセット

電電公社 交換器用 ヘッドセット_a0057057_1419016.png私的文化遺産:整理番号52

電電公社(日本電信電話公社・・NTTの前身)交換器に使われていた、ヘッドセット。(受話部上には公社マーク:右写真)

電電公社 交換器用 ヘッドセット_a0057057_14162228.png卓上交換器などではボタン電話などの普及により早々に姿を消したが、現場サイドではテスト用などで最近まで使われていた。


電話開通時の事情:
明治21(1888)年、東京 - 熱海間に電話線を架設し通話試験を行った。良好な結果が得られ、翌年22(1889)年1月1日から約1年間、東京 - 熱海間で、一般公衆通話の市外通話を実証実験と一般への啓蒙をかねて開始した。

明治23(1890)年12月16日、日本で初めて電話が開通(電話交換業務を開始)した。東京 - 横浜間の電話交換業務を9名の交換手で対応したという。加入者もわずかで、東京で155人、横浜で42人。当時の電話料金は定額料金で東京が40円、横浜35円。 当時、1円で米が15kg買えたので、今の値段に加算すると、40円は12万円に値する。
(この項のみ、exite newsから)




市外通話発祥の地碑文

 温泉と風光に恵まれ, 冬暖かく, 夏涼しい熱海は明治の頃, 多くの政治家や政府高官が保養や会談のため来遊したので, 東京との連絡が非常に多く, そのため東京~熱海間に電話回線が敷かれ 明治22年1月1日に開通しました。
 東京の電話交換業務が開始されたのが, それから2年後の明治23年12月でした。 それまで熱海側は内務省*噏滊館(熱海電信局), 東京側は木挽町にあった東京電信局で 通話料のほか 呼出手数料をとって 公衆電話の取扱いを開始したものです。これわが国最初の市外通話です。
 噏滊館のあったのが, この場所でしたので わが国市外通話発祥の地を記念して「市外電話創始の地」の碑を立てました。
 このボックス公衆電話は, 熱海市がこのように電話に大変ゆかりが深いので 明治100年を記念して わが国最初のボックス公衆電話 (明治33年東京の京橋のたもとに設置され, ボックスの型は六角形で白塗りでした) を模して復元したものを, 今回改装したものです。

東京で 電話交換業務が始まるより前に 東京-熱海の市外電話ができていた とは, 当時から 大物政治家や有名人が 多数熱海に来ていたことの 証明になるだろう。

      このボックス公衆電話は実物ですから,
      熱海を訪れた記念通話にご利用下さい。

    昭和61年11月19日       熱海市・NTT熱海電報電話局


*噏滊館(きゅうきかん:国内初の温泉療養施設)
 きゅうきかんの文字が表示されない場合、
  きゅう=(口へんに翕)、 き=(さんずいに氣)
by fbox12 | 2015-12-16 14:19 | 私的文化遺産