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東京モノレール(東京モノレール株式会社)

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東京モノレール(東京モノレール株式会社)_a0057057_2285211.png概要:
東京モノレール株式会社(英称:Tokyo Monorail Co., Ltd.)は昭和39(1964)年9月17日開業の東京都内で東京国際空港(羽田空港)アクセスモノレール路線「東京モノレール羽田空港線(モノレール浜松町駅 - 羽田空港第2ビル駅間)」を経営する鉄道会社である。
以前は日立グループの会社であったが、平成14(2002)年にそれまで日立物流が保有していた株式の70%がJR東日本に、30%が日立製作所に譲渡され、それ以降はJR東日本が同社の親会社となり、JR東日本グループの一員である。平成24(2012)年3月現在の株主はJR東日本 (79%)のほか、日立製作所 12% 、ANAホールディングス 9% となっている(数値は株式所有率)。開業当時は名古屋鉄道も経営に参加していた。
東京モノレール(東京モノレール株式会社)_a0057057_1012199.pngSuica発行事業者であり、東京モノレール羽田空港線全線でSuicaおよびPASMOなどSuicaと相互利用可能なICカードが使用できる。同社発行のSuicaカードは「モノレールSuica」という名称で、緑色でモノレールが描かれたカードが発売されている(写真)。運輸事業の他、旅行斡旋業、駐車場事業などもおこなっている。

沿革:
昭和34(1959)年8月7日 - 大和観光株式会社設立
昭和35(1960)年6月10日 - 日本高架電鉄株式会社に商号変更
 12月 - 当時帝国ホテル社長だった犬丸徹三が社長に就任(昭和40(1965)年8月に退任)
昭和38(1963)年5月1日 - 浜松町 - 羽田(初代)間の工事着工。
昭和39(1964)年5月28日 - 東京モノレール株式会社(初代)に商号変更
 9月17日 - モノレール浜松町駅 - 羽田駅(初代)間開業
昭和40(1965)年12月 - 名古屋鉄道が東京モノレールの経営から撤退する(同社から89名の従業員が出向していたが昭和40年度末を持って打ち切り)。
昭和42(1967)年11月1日 - 日立運輸株式会社、東京モノレール株式会社(初代)、西部日立運輸株式会社の3社が合併(存続会社は東京モノレール株式会社)し、日立運輸東京モノレール株式会社に商号変更。日立製作所が株式の81%を取得し、同社の子会社となる。
昭和56(1981)年4月13日 - 子会社として東京モノレール株式会社(2代目)設立
 5月1日 - 東京モノレール株式会社にモノレール事業を譲渡し、物流部門は日立運輸株式会社(のちに株式会社日立物流)に商号変更
平成5(1993)年9月27日 - 羽田整備場駅 - 羽田空港駅間開業。羽田整備場駅 - 羽田駅(初代)間廃止。同日、羽田整備場駅を整備場駅に改称。羽田駅は、現天空橋駅の位置に移転
平成14(2002)年2月22日 - 日立物流が株式をJR東日本に70%、日立製作所に30%譲渡。JR東日本が筆頭株主になり、JR東日本傘下入り。
東京モノレール(東京モノレール株式会社)_a0057057_2114387.jpg 4月21日 - Suica導入
 8月20日 - 各駅にホームドアを設置して使用開始。9月28日からワンマン運転開始
 12月17日 - 日立製作所が日本航空に9%、全日本空輸に9%株式を一部譲渡、日立製作所の株式所有率は12%に。
平成16(2004)年12月1日 - 羽田空港駅 - 羽田空港第2ビル駅間開業。羽田空港駅は羽田空港第1ビル駅へと改称
東京モノレール(東京モノレール株式会社)_a0057057_21315077.png平成19(2007)年3月18日 - 3月10日に完成した昭和島駅待避線で追い抜きを行うダイヤ改正を実施し、『空港快速』と『区間快速』の運行を開始
平成22(2010)年10月21日 - 羽田空港国際線ビル駅開業
平成26(2014)年8月19日 - 国土交通省交通政策審議会の小委員会で、東京駅までの路線延伸計画を説明

路線:
東京モノレール羽田空港線:モノレール浜松町駅 - 羽田空港第2ビル駅間 (17.8km)

都心と東京国際空港(羽田空港)を結ぶ公共交通機関として、昭和39(1964)年10月10日の東京オリンピック開会23日前の9月17日に開業した。当時はモノレール浜松町 - (初代)羽田間の途中駅はなく15分で終点に到着した(13.1kmを最高速度100km/hのノンストップ運転)。京浜急行電鉄の鉄道線や京浜急行バス、東京空港交通のバスなどと極めて激しい競合関係にある。

所有車両:(個々の車両については、別記事)
東京モノレールは日立グループとの係わりが強く、すべての車両は主要株主でもある日立製作所製となっている。

運賃:
大人普通旅客運賃(小児半額・ICカードの場合は1円未満切り捨て、切符購入の場合は10円未満切り上げ)。平成26(2014)年4月1日改定

キロ程    運賃(円)ICカード 切符購入
  初乗り0.1 - 1.5km   154   160
     1.6 - 4.5    195   200
     4.6 - 7.5    267   270
    7.6 - 10.5    340   340
    10.6 - 13.5    411   420
    13.6 - 17.8    483   490

羽田便が発着する日本各地の空港(新千歳・伊丹・関西・福岡・那覇空港など17空港)や北海道旅客鉄道の一部駅(札幌駅など)でも羽田空港第2ビル駅・羽田空港第1ビル駅を発駅とする東京モノレール線乗車券を取り扱っており、航空便で東京へ向かう前に購入できるようにしている。これは京急線も同様であり、羽田空港の地上交通旅客争奪戦は出発前から始まっている。
昭和39(1964)年開業時の「浜松町 - (初代)羽田」間13.1kmの運賃は大人250円(小児130円)で所要時間は約15分だった。この運賃は当時の日本国有鉄道(国鉄)の11 - 14kmの区間の運賃(大人40円)と比較しても6倍以上も高く、初乗り運賃(20円)の12.5倍もする高額さであった。参考までに浜松町駅から当時の国鉄運賃250円で行ける駅は、神奈川県小田原市の東海道本線根府川駅 (87.4km) だった。
このため人数が4名以上の場合はモノレールを使うよりタクシーを使ったほうが安かった。これほど運賃が高額になった理由は、建設にあたり国から一切の融資を受けられなかったことによる。通常、このような鉄道建設を民間が行う場合は国から長期低金利の政府資金融資が受けられることが多い。東京モノレールは国からそのような融資を受けることができなかったので建設費用のすべてを民間の金融機関から借金して作った。そのため、高度経済成長当時の民間金融機関は金利がきわめて高く、しかも政府融資がない(言うなれば100%自己資金で建設した)などの事情を考慮した運輸省(現、国土交通省)は東京モノレール側から申請された「運賃・大人250円」の案を認めざるを得なくなり、このようなきわめて高額な運賃が採用された 。

その他:
平成26(2014)年3からCMキャラクターに指原莉乃はじめとするHKT48メンバー7名がCMキャラクターを務める。同月7日から「HKT48モノレール派宣言!」と題する特設ウェブサイトを開設しているほか、モノレール浜松町駅、羽田空港第1ビル駅、羽田空港第2ビル駅の各駅に東京モノレール社員の制服姿のメンバーの等身大パネルを設置している。同年4月15日から5月31日までの間に、一部の列車において指原による沿線案内放送を実施したほか、同年7月18日には、4名が羽田空港第2ビル駅の一日駅長に就任、同駅にて、同日より営業運行を開始した10000形電車の出発式に参加した。


マスコットキャラクター
MONOKO
平成16(2004)年出現した、ネコミミ少女のキャラクター。いわゆる萌え系の美少女で、公式値は無いが見た目では巨乳。元々は浜松町駅で発行されている駅作成の告知パンフレット「モノレール情報帳」および駅製作ポスターに、駅員が描いたもので、東京モノレール公式のものではなかった。登場直後は、髪の色や髪型が一定せず、また衣装はメイド服で、その時々で意匠が異なっていた。また眼鏡を着用していることもあったようである。その後、モノレール利用者からこのキャラクターの情報がWebサイト上に公開され、また東京モノレールへの問い合わせも相次いだことから、東京モノレールの公式マスコットキャラクターに“昇格”した。これに伴い、平成17(2005)年に名称の一般公募が行われ、4月1日に正式に「MONOKO」に命名された。これに伴い、髪型はボブカットに近いショートカット、髪の毛およびネコミミの体毛は栗毛になり、衣装は東京モノレールの制服をアレンジしたものに変更された。ただし、「モノレール情報帳」にはメイド服姿で登場することが時折見られる。平成22(2010)年現在は東京モノレールの公式サイトでは見ることはできない。

モノルン
青い鳥の男の子。平成24(2012)年7月から9月にかけて名称を公募し、10月10日に「モノルン」と発表された。


運転士の養成(動力車操縦者免許取得)は、研修所を持つ他鉄道会社に委託している。委託先は京王電鉄などの普通鉄道である。現在はJR東日本総合研修センター(福島県白河市)で学科教育を受ける。免許取得後、改めて自社線にて必要な訓練は受けている。


フランスのタイヤメーカー・ミシュランは東京モノレールの車両向けゴムタイヤを納入したことがきっかけで日本に本格進出を果たした。


(参考資料:Wikipedia 平成28(2016)年9月6日)
by fbox12 | 2016-09-17 22:04 | 鉄道・バス