fbox12 blog (博物館fbox12 館長の雑記帳)

041 熱海駅 (JR東日本/JR東海)

a0057057_2224051.png

a0057057_22192376.pnga0057057_1336977.png

所在地:静岡県熱海市田原本町11-1
所属・路線:(在来線)東日本旅客鉄道株式会社・東海道本線/(新幹線)東海旅客鉄道株式会社・東海道新幹線
駅名かな(電報略号/事務管(駅)コード):あたみ(アタ/460131)

概要:
当駅は、静岡県東部に位置する温泉街熱海市の代表駅である。東海道新幹線と、在来線の東海道本線、伊東線の合計3線が乗り入れる。在来線における当駅の所属線は東海道本線である。
東京方面から見た場合、静岡県に入って最初の駅である(新幹線・在来線とも)。JR東日本とJR東海の共同使用駅であり、新幹線構内はJR東海新幹線鉄道事業本部が管理し、在来線構内はJR東日本横浜支社が管理・駅業務を実施する。
駅の開業は大正14(1925)年3月である。開業当初は國府津驛を起点とする熱海線の終着駅であったが、昭和9(1934)年12月に当駅西側の熱海 - 沼津間が開業し、東海道本線の中間駅となった。伊東線は翌年の昭和10(1935)年3月から乗り入れている。東海道新幹線の熱海駅は、新幹線が開業した昭和39(1964)年10月から存在する12駅のうちの一つである。
昭和62(1987)年3月まで、これらの路線はすべて日本国有鉄道(国鉄)の路線であったが、同年4月の国鉄分割民営化によって、在来線は当駅が旅客営業上のJR東日本とJR東海の会社境界駅となり、東海道本線の当駅以東(東京方面)と伊東線はJR東日本、東海道本線の当駅以西(静岡方面)はJR東海の管轄となった。ここで旅客営業上と断っているのは、鉄道資産の境界は当駅構内ではなく丹那トンネル東側坑口付近にある来宮駅上り場内信号機(来宮駅北西)のためであり、すなわち、東海道線上り列車を例としていえば、来宮駅-当駅間はJR東海の列車(車両は東日本の場合もある)がJR東日本の線に乗り入れているのである。依って、上記の共同使用駅の定義は、東海道新幹線と在来線の会社の違いによるもので、在来線熱海駅はあくまでもJR東日本の駅なのである。ちなみに、熱海止まり(来宮回送留置)の列車及び東海道本線熱海-函南間を運行する列車の乗務員時刻表には「来宮」の駅名が記載されている(こちらは、来宮駅に東海道線のホームがなく旅客扱いはできないため、あくまでも列車運転上の表示)。
在来線ではJR東日本の熱海運輸区が構内に存在するなど運行上の拠点でもあるため、当駅を経由するすべての旅客列車が客扱い停車していたが、平成21(2009)年3月14日のダイヤ改正で臨時列車とされた「ムーンライトながら」は運転停車扱いとなった。特急列車や一部普通列車(朝夕の沼津駅発着列車など)を除く大半の列車が当駅で系統が分離されている。
JR東海の管轄となっている新幹線は、各駅停車の「こだま」と、東京 - 岡山間の2往復と、上り広島発東京着の列車一本に、下り東京発新大阪止まりの列車一本の「ひかり」が停車している。
東海道本線は当駅を境に管轄会社が異なっているが、当駅では両方向とも「東海道線」(上り・下りの表記もあり)と案内されている。本稿でも必要に応じて、その案内方式に準じた表記も用いる。
IC乗車券「Suica」対応自動改札機も設置されているが、当駅で乗車・下車する場合は東海道本線の湯河原方か伊東線からのみ利用可能である。また、当駅から東海道本線の函南方に関しては、2008年(平成20年)3月1日よりSuicaとの相互利用が可能なIC乗車券「TOICA」が導入されたが、その利用エリアは当駅までではなく西隣の函南駅以西となっており、当駅と函南駅間(を含む経路の場合)は両方向ともIC乗車券のサービスエリア外となる。名古屋方面へ向かうには当駅で交通系ICカードの残高を使ってきっぷを購入する必要がある。
*また、Suicaグリーン券は、小田原方面及び伊東方面のみ対応で、グリーン券発券機(自動券売機)の表示も同方面のみ表示される。
*注、運賃計算の特例として、列車の運行上同じ区間を往復する場合、その区間分の距離数は運賃計算に反映されないが、函南駅方面と伊豆多賀駅方面へ相互に直通する列車がなく、かつ、来宮駅では(東海道線側で)乗降が出来ないため、必ず(来宮駅までであっても)当駅経由(発駅-当駅-着駅)の運賃計算となる(来宮-熱海間の片道1.2kmが必ず上乗せになる)。

歴史:
東海道本線は当初、小田原 - 熱海 - 三島の山岳地帯にトンネルを開削する技術がなかったこともあり、今の御殿場線ルートで建設された。そのルートから外れた小田原・熱海では、國府津驛より小田原電氣鐵道という路面電車で小田原市街へ、さらに豆相人車鐵道→熱海鐵道→大日本軌道→熱海軌道組合の人車軌道・軽便鉄道により熱海まで連絡を図った。
その後、御殿場経由は急勾配が存在し輸送力増強の障壁になることや、トンネル掘削の技術が進展したことなどから、当初見送られた熱海経由での路線整備が決定する。そして大正14(1925)年、熱海線として、熱海駅まで鉄道路線が開業して路面電車や軽便鉄道は全廃。昭和9(1934)年、丹那トンネルが開通すると熱海線は東海道本線となった。

年表:
a0057057_21574171.png明治27(1895)年 - 吉濱(現湯河原町内)まで豆相人車鐵道開通(翌年小田原延伸)
明治40(1907)年 - 豆相人車鐵道改め熱海鐵道により、小田原 - 熱海で蒸気機関車運転開始
大正12(1923)年9月1日 - 関東大震災のため、熱海鐵道より改めた熱海軌道組合線休止(後に廃止)
大正14(1925)年3月25日 - 鐵道省(日本国有鉄道の前身組織)により、熱海驛が開業(熱海線 湯河原 - 熱海間の開通と同時)。旅客・貨物営業開始
a0057057_227298.png昭和9(1934)年12月1日 - 熱海 - 沼津間の開通に伴い、熱海線は東海道本線に編入される。
昭和10(1935)年3月30日 - 伊東線 熱海 - 網代間開通
a0057057_16305120.png昭和39(1964)年10月1日 - 東海道新幹線開業、停車駅となる。
昭和41(1966)年9月1日 - 貨物取扱廃止
昭和49(1974)年 - 新幹線ホームに可動柵設置(新幹線で初)
昭和61(1986)年11月1日 - 荷物取扱廃止
昭和62(1987)年4月1日 - 国鉄分割民営化により、当駅を境に東海道本線(東京方面)・伊東線はJR東日本、東海道本線(静岡方面)・東海道新幹線はJR東海が継承。駅業務は在来線が東日本旅客鉄道(JR東日本)、東海道新幹線は東海旅客鉄道(JR東海)が継承
平成13(2001)年11月18日 - JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
平成18(2006)年 - 伊東線のCTC装置が当駅構内の進路制御も可能な装置に更新され、CTCセンターが来宮駅構内より当駅に移転
平成22(2010)年3月31日 - 熱海ラスカ(熱海駅デパート)閉鎖。12月下旬に解体工事完了
平成23(2011)年4月 - 9月 - 熱海駅バスターミナルにおいて、仮バス停の使用開始(4月1日から)。解体工事
 11月 - 仮駅舎完成、11月10日に一部使用開始。(NEWDAYSミニ熱海・BECK'S COFFEE SHOP熱海店)
 12月1日 - ドトールコーヒー熱海店閉店。熱海観光案内所移動開設
平成24(2012)年1月10日 - 旧ドトールコーヒー熱海店横にあった旅客トイレが1番線ホーム東京方へ移動。これに伴い静岡県警鉄道警察隊熱海分駐所も移動
 2月15日 - 駅前広場改良工事再開
 8月25日 - 足湯裏のコインロッカー使用停止。後日撤去された。
平成25(2013)年3月15日 - バス乗り場とタクシープール完成、使用開始
 12月12日 ‐ 熱海軽便鐵道7号機関車の移送作業が行われる。
平成26(2014)年10月26日 - 熱海駅新駅舎・駅ビル建て替え工事起工式が行われる。
平成27(2015)年3月25日 - 開業90周年。記念イベントが熱海駅仮駅舎前で行われた。
 11月29日 - 新駅舎(駅ビルを除く)使用開始
平成28(2016)年11月25日 - ラスカ熱海オープン

駅構造:
JR東日本が管轄する在来線駅(東海道本線・伊東線)は地上駅、JR東海が管轄する新幹線駅は高架駅である。

在来線
a0057057_17281084.pnga0057057_2232494.png

乗降設備は単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線、合計3面5線のホームが設けられている。
構内の南側にかつて貨物線だった単式ホームがあり、その北側に島式ホームが並ぶ。ホームの番号は、単式ホーム側から1番線・2番線…の順で、5番線まである。そのうち、2番線が下り本線、5番線が上り本線となっている(単式ホームがなかった頃は、現在の中線(現在の3・4番線)が本線だった)。5番線北側には上りの副本線及び有効長5両編成2本程度の留置線(副本線横に1線、東京方トンネル前に1線)がある。
現在の配線・信号の関係は、
 1番線 - 入線は東京方、伊東線方双方から可能。出発は、伊東線方へ可能(上左写真左側)。
 2番線 - 東京方から入線。東海道下り及び伊東線方へ出発(上左写真右側)。
 3番線(中1番) - 入線・出発共いずれの方向から(へ)も可能(上右写真右側)。
 4番線(中2番) - 同上(通常、伊東線へ出発となる列車はないが、ダイヤ混乱のおり、伊東行きを入線させたことがある)(上右写真左側)。
 5番線 - 東海道線上り列車のみ。
なお、JR東日本の管理駅である都合上、JR東海が利用できるのは(上記3番線または4番線のいずれか)1線のみである。そのため事故・トラブルや大雨・落雷などでダイヤが乱れた場合、沼津方面からの列車がホームに入線できないため沼津駅や東田子の浦駅で打ち切りになることも発生する。
*以前、来宮駅の手前まで東海道線・伊東線が線路を共用していたころは、伊東線の列車も東海道上り線を走行していたため、現在の5番線へ入線することができた。

駅舎は1番線に隣接する場所に設置されている。平成22(2010)年3月31日までは駅ビルの「熱海駅デパート」が併設されていた。改札口は駅舎内の1か所のみで、改札口から各ホームに直結する地下道が存在する。
改札外にはJR東日本が営業するみどりの窓口に加え、コインロッカーと静岡銀行のATMが設置されている。観光案内所とエフエム熱海湯河原(Ciao)のサテライトスタジオも併設されていたが、一旦、仮駅舎に移動した後、新たにオープンしたラスカ熱海1階に再設置された。
構内に熱海CTCセンター(熱海運輸区の管理下)がある。JR東日本東海道本線の東京駅 - 湯河原駅間では東京圏輸送管理システム (ATOS) が導入されているが、当駅・来宮駅ならびに伊東線の運行管理・進路制御は熱海CTCセンターで行っている。
また、1番線ホーム上には、JR東海の乗務員詰め所が設置されている。
長らく、駅自動放送は平成4(1992)年から使用されている古いタイプ(東海道型)が使用されていたが、平成27(2015)年2月17日に新しいタイプ(旭型)に更新された。

のりば:
a0057057_14574392.png1番線 JR東日本 伊東線 伊東・伊豆急下田方面普通(当駅始発は1本を除きこのホーム)
2・3番線 JR東海 東海道線 下り 三島・沼津・静岡・浜松方面(一部は4番線から発車)
 JR東日本 伊東線 伊東・伊豆急下田方面特急と一部の普通
4・5番線 東海道線 上り 小田原・横浜・品川・東京・上野方面
a0057057_22185551.png (上野東京ライン含む、一部は3番線から発車(湯河原・平塚・大船・川崎方面)
在来線は旅客営業上JR東日本とJR東海の境界駅である。会社相互間を直通する普通列車は平成16(2004)年10月16日のダイヤ改正で大幅に削減され、朝夕の通勤時間帯と夜間を除いて当駅で乗り換えが必要となっている。乗り換え時間が短い場合でも、階段連絡でホーム間の移動が必要なことが多い。当駅始発の列車の中には、上野東京ライン・宇都宮線(東北本線)に直通し、宇都宮経由黒磯行きの直通列車も数本設定されている。

新幹線
a0057057_16532062.png新幹線乗降設備は待避線のない相対式ホーム2面2線の構造。ホーム上の乗り場番号は南側(在来線ホーム側)から6番線・7番線の順で付番されている。山肌に沿った高い位置にホームがあり、列車通過の際に危険がないようにホーム可動柵が設置されている。可動柵は昭和49(1974)年に新幹線初のものとして設置されたが、老朽化のため、上りホームは平成23(2011)年12月、下りホームは同24(2012)年7月に取り替えられ、開口幅や扉の位置も変更された。
当駅はスペースの都合で待避線が設置されなかったため、ダイヤ作成上のネックとなっている。その上、当駅付近から新丹那トンネルまでの区間内には最小曲線半径1500mという新幹線有数の急カーブが控えており、この影響で「のぞみ」を初めとする通過列車は最高速度185km/hに制限されている。この速度は、東海道新幹線の駅通過速度としては最も遅い。
JR東日本の地下道とJR東海新幹線コンコースの間には、乗換改札が設置されている。乗換改札口はかつて2か所あり、東京方は入口・出口兼用、新大阪方は出口専用だったが、平成9(1997)年のリニューアル工事で改札口が1か所に集約された。新幹線乗換口の在来線側にはJR東海が営業するみどりの窓口がある。
地形の関係上、新幹線独自の改札口は設けられておらず、JR東海の新幹線改札内へはJR東日本の在来線駅構内を経由しなければならない構造となっているため、JR東海のみが扱う乗車券・サービスを受ける旅客はJR東日本の改札口で「熱海駅構内通過票」の交付を受けた上で、JR東海のみどりの窓口まで出向く必要がある。EX-ICカードやプラスEXカードを所持している場合は、Suicaなどの都市圏のICカードをJR東日本の自動改札機にタッチさせた上で、新幹線の自動改札機に都市圏のICカードとEX-ICカードまたはプラスEXカードを2枚重ねてタッチすることで、新幹線ホームへの入出場が可能となっている。

のりば:
a0057057_16452677.png6番線 東海道新幹線 下り 名古屋・新大阪方面
7番線 東海道新幹線 上り 新横浜・東京方面


駅舎の建替え:
a0057057_15113967.png駅舎は老朽化が著しいことから、建替え工事がされ、平成28(2016)年11月25日にラスカ熱海が営業を開始した(この時点で、熱海市の駅前整備計画は完了していない)。
旧駅ビルラスカ(注、「ラスカ」の名称は関係者のみが使用していたもので、地元では「熱海駅デパート」と呼んでいた)は平成22(2010)年3月31日をもって店舗を閉鎖し、同年7月から建物の取り壊し工事を行い、11月まで行われた。これに伴い、熱海市では駅前の整備事業を行い、バスターミナルは2層化され、1階がたタクシープール、2階がバスターミナルとなった。旧タクシーのりばは旅館・ホテルの送迎車及び一般車の駐車場となった。また、JR東日本の保養所「いでゆ荘」も取り壊され、「ラスカ熱海」の駐車場となったほか、入口にあった熱海駅前交番も春日町バス停側に移設されている。
桃山方面へ向かう桃山ガードの連絡道も伊東線沿いに付け替えられ、一旦、バスターミナル横を通る形になった。


参考資料:Wikipedia(記事に古いものと新しいものが混在するため、確定部分のみに修正)
記事:
 取材:
 投稿:29.1.15
 調整:29.1.16

[PR]
by fbox12 | 2017-01-16 22:27 | 鉄道・バス