fbox12 blog (博物館fbox12 館長の雑記帳)

新泉(しんせん)

a0057057_22125316.pngミニチュアボトルコレクション 54

酒類:(酒税法上)醸造酒類
酒類通称:清酒(旧一級)
原材料:米・米麹・醸造アルコール・醸造糖類
度数:15.5度以上16.5度未満
容量:50ml
製造所:新泉酒造株式会社(大阪府堺市甲斐町西)
酒税事務所記号:(T)910
ビン詰め:

堺の酒造は、室町時代の『蔭凉軒(いんりょうけん)日録』(15世紀半ば)にも登場しており、江戸時代に最盛期を迎え、明治になっても100軒(多くは個人)近くの酒造業者があり、生産高は6万石を上回っていた。当時の引札(現在でいう広告チラシ)に、酒造業のものが多いことからもその繁栄ぶりが伺える。
明治12(1879)年、鳥井駒吉が中心になって酒造組合が組織化され、「堺醸造改良試験所」を設立して酒造業の振興と醸造法の改良が行われた。その後、それまでの樽による酒の販売から、ビン詰めにして酒を販売し、日本酒は国内だけではなく、韓国・ロシア・アメリカ等の海外にも輸出された。
明治・大正期を通じて繁栄していた堺の酒造業だが、良質の水が不足がちで、また市街地が密集する堺では酒造のための敷地を広げることが困難で、堺の酒造家は、相次いで灘に進出することになって、しだいに堺の酒造は衰退していくことになる。
それでも戦前までは20数軒の酒造家が酒造りを行っていたが、戦時下において酒造が制限されて、18軒あった酒造業者は、昭和18(1943)年、堺酒造株式会社に一本化され、戦争で多くの酒蔵は焼失し、戦後、堺酒造は新泉酒造と名前を変え、昭和41(1966)年に灘の酒造メーカーと合併して堺の酒造は消滅した。
灘に移った堺の銘酒だが、金露(金露酒造)や都菊(肥塚酒造)は、平成7(1995)年の阪神大震災によって被災し、その後その幕を閉じた。
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by fbox12 | 2016-10-04 22:37 | コレクション