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155 乙川(おつかわ)駅 (JR東海)

a0057057_21152956.png所在地:愛知県半田市乙川町112
所属・路線:東海旅客鉄道株式会社・武豊線
電報略号:ツワ

概要:
乙川駅は、明治19(1886)年の武豊線開通から40年以上経った昭和8(1933)年12月に開業した。1930年代前半に開通した知多鐵道(現、名鉄河和線)への対抗策として実施された気動車列車の運転開始・列車増便(昭和8(1933)年8月実施)にあわせて新設された駅の一つである。
同時に開業した他の駅と同じく旅客専用の駅であったが、昭和19(1944)年から貨物や荷物の取り扱いを開始した。しかし他の武豊線の駅と同様に、昭和50(1975)年に貨物、昭和59(1984)年には荷物の取り扱いを終了し、開業時と同様の旅客専用の駅となったまま昭和62(1987)年の国鉄分割民営化を迎え、JR東海に継承されている。
中部国際空港(セントレア)開港前は当駅で分岐して知多半島を東西に横断し、現在の中部国際空港駅に至る空港連絡鉄道の新設が検討されていたが、平成17(2005)年2月17日の開港までには実現せず、開港から10年以上が過ぎた現在も具体的な動きはない。これは、新たに敷設する区間が比較的長いという理由のほか、構想が浮上した1990年代当時は全線が単線非電化だった(平成27(2015)年全線単線電化された)上、最高速度も85km/hと遅く最大6両編成(20m級大型車両)までしか入線できないなど輸送力が小さかったため、当駅以北の既存区間の全面改良(複線化・電化・高速化・ホーム延長などの輸送力増強)を含めた事業費が多額にのぼる(約1,000億円以上)とされたことが理由にある。結局、中部国際空港への連絡鉄道は名古屋鉄道(名鉄)常滑線の延伸のみが対象となり名鉄空港線として実現した。
その他、名古屋方面と空港の連絡のみならず、武豊線 - 名鉄三河線 - 愛知環状鉄道線を結ぶことで新空港から平成17(2005)年日本国際博覧会(愛知万博)会場へのアクセスルートとしたり、新空港と東海道新幹線三河安城駅をミニ新幹線で結ぶことも検討されていた。
また、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線や名古屋臨海鉄道南港線、愛知環状鉄道線三河上郷駅付近から分岐し、三河安城駅を経て武豊線乙川駅に至り、前述の延伸区間に至るルートも連絡鉄道線の候補に挙がっていたが、いずれも実現しなかった。
現在、武豊線で運行されている普通列車と東海道本線名古屋駅直通の区間快速(武豊線内では各駅停車)の2種類の旅客列車が停車し、概ね1時間に2本(ラッシュ時は3本)の頻度で列車が発着する。朝時間帯に運行されている快速列車は停車しない。

年表:
昭和8(1933)年12月7日 - 鐵道省武豊線の駅として、亀崎・半田間に開業。旅客のみを取り扱い、荷物(手荷物・小荷物)や貨物は取り扱わなかった。
取り扱う旅客にも制限があり、武豊線と東海道本線岡﨑驛・岐阜驛間の各駅、および東海道本線浜松驛・豊橋驛・蒲郡驛、関西本線桑名驛・四日市驛を発着する旅客に限り取り扱っていた。
昭和14(1939)年7月21日 - 上記各駅に加え、中央本線大曾根驛・千種驛・鶴舞驛を発着する旅客の取り扱いも開始。
昭和19(1944)年4月1日 - 貨物と手荷物の取り扱いを開始、同時に旅客の取り扱い制限を廃止。同月に駅舎を新設。
昭和27(1952)年11月1日 - 小荷物の取り扱いを開始。
昭和50(1975)年11月15日 - 貨物の取り扱いを廃止。
昭和55(1980)年5月1日 - 業務委託駅となる。
昭和59(1984)年2月1日 - 荷物の取り扱いを廃止。
昭和62(1987)年4月1日 - 国鉄分割民営化により東海旅客鉄道(JR東海)が継承。
平成元(1989)年3月10日 - 無人駅化。
平成18(2006)年3月 - 駅舎を改築。
 11月25日 - TOICAの利用が可能となる。
平成25(2013)年10月1日 - 「集中旅客サービスシステム」導入により、自動券売機・自動改札機を設置。

貨物営業:
乙川駅は昭和8(1933)年の開業時は貨物を取り扱っていなかったが、上記の通り昭和19(1944)年4月1日より取り扱いを開始した。ただし全種別を取り扱うのではなく、専用線発着の車扱貨物に限定していた。周囲の武豊線の駅と同じように、昭和50(1975)年11月15日に貨物の取り扱いを終了している。
駅に接続する専用線は、駅の南側に工場がある輸送機工業のものがあった。専用線は同社が前身の中島飛行機半田製作所であった昭和19(1944)年に敷設された。同線は昭和45(1970)年の専用線一覧表]によれば、作業キロが0.7km、総延長キロが2.0kmであった。
2駅南側にある東成岩駅から衣浦港中央埠頭にある半田埠頭駅へ至る衣浦臨海鉄道半田線は昭和50(1975)年に開業したが、当初の計画ではこの乙川駅から中央埠頭を経て東成岩駅へ接続し、実際に開業した新半田駅と半田埠頭駅に加えて「新乙川駅」を開設する予定であった。

駅構造:
乙川駅は、ホームが地面に接する地上駅という形態をとる。ホームは2面あり、2本の線路を挟んで配置されている(相対式ホーム)。南北2つある乗り場のうち、北側が上り列車(大府方面行き)が発着する1番線、南側が下り列車(武豊方面行き)が発着する2番線である。単線の武豊線上にある交換駅であり、列車の交換が可能である。
駅舎は上りホーム側(1番線)にあり、2つのホームを結ぶ跨線橋が設置されている。無人駅(駅員無配置駅)で、管理駅である大府駅の管理下にある。JR東海は平成25(2013)年10月1日より当駅を含む6駅について「集中旅客サービスシステム」を導入し、自動券売機・自動改札機を整備した上で遠隔案内によって一括的に管理されるようになった。

バス路線:
駅北西側の乙川新町交差点付近に「乙川新町」、駅北東側交差点付近に「乙川駅前」というバス停留所(バス停)があり、半田市中心部にある名古屋鉄道(名鉄)の知多半田駅と市北部を結ぶ知多乗合(知多バス)の路線バスが両停留所を経由している。路線と主な行き先は以下の通り。
 有脇線:知多リハビリ病院前行き、半田駅前方面知多半田駅行き
 上池線:一ノ草病院前・半田東高校前方面緑ヶ丘行き、市役所前方面知多半田駅行き
 亀崎線:亀崎駅前方面県社前行き、市役所前方面知多半田駅行き


(参考資料:Wikipedia 平成28(2016)年4月1日更新)
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by fbox12 | 2016-05-16 21:48 | 鉄道・バス