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61-11 采女神社(うねめじんじゃ)(春日大社境外末社) 奈良県奈良市鎮座

a0057057_20473764.png鎮座地:奈良県奈良市樽井町
御祭神:

由緒:
猿沢池の西北の隅に鳥居を背にした(社殿が西向き。写真は東側:猿沢の池側から見たもの)珍しい後ろ向きの神社がある。 これが采女神社で『大和物語』によると「奈良時代に帝に仕えていた采女(後宮で帝の給仕をする女官の職名)が、帝の寵愛が衰えたのを嘆いて猿沢池の池畔の柳に衣を掛け、入水したので、その霊を慰めるために社を建てた。しかし、采女は我が身を投じた池を見るにしのびないと一夜のうちに社を後ろ向きにした。」と伝えられている。
一方で、江戸時代中期の『奈良坊目拙解』には、鳥居が東にあるのに、社殿が西向きなのは、小詞はもと興福寺別院の北東隅にあった(従って祠は西向きで、釆女に関係あったかどうかは分からない)のであるが、在家に渡ってしまったため、東から出入りするようになり鳥居が建ったとある。

采女祭:
中秋の名月の日17時から花扇奉納行列があり、秋の七草で美しく飾られた2m余りの花扇と数十人の稚児、御所車に乗った十二単姿の花扇使や姉妹都市 福島県郡山市から参加するミスうねめ、ミス奈良などが天平衣装をまとって市内を練り歩く。18時から春日大社神神職による厳かな神事の後、花扇が奉納される。19時、南都楽所の奏する雅楽が流れるなか、花扇をはじめ、花扇使・ミスうねめ・ミス奈良を乗せた2隻の管絃船(龍頭・鷁首)が、猿沢池に浮かぶ40余りの流し灯籠の間をぬ って池をめぐり、最後には花扇を池中に投じる雅やかな行事 。

天皇御製
 猿沢の池もつらしな吾妹子がたまもかづかば水ぞひなまし
 (猿沢の池までも恨めしくてならぬ。いとしい乙女が池に身を投げて水中の藻をかつ(被)いだ時に、水が乾けばよかったのに)
 ・・「日本古典文学大系『大和物語』」より

詠、柿本人麿呂
 わぎもこのねくたれ髪を猿沢の池の玉藻とみるぞかなしき
 (このいとしい乙女の寝乱れた髪を、猿沢の池の藻として見なければならないのは、まことに悲しいことだ)・・「同上」


(参考資料:奈良市観光協会公式ホームページ他)

この神社最寄の駅・バス停:
近鉄奈良線「近鉄奈良」
奈良交通バス「近鉄奈良駅」、「県庁前」、「奈良ホテル」
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by fbox12 | 2016-03-30 21:07 | 神社