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JR東海 373系 (東海旅客鉄道株式会社 373系電車)

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a0057057_15214498.pnga0057057_21474994.png概要:
373系電車は、平成7(1995)年に登場した東海旅客鉄道(JR東海)の直流用特急形電車である。
(平成27(2015)年は、「ふじかわ」号運転20周年で、右側の記念ヘッドマークを掲示した)。

身延線で運行されていた急行「富士川」には国鉄時代に製造された165系急行形電車が充当されていたが、老朽化や内装の陳腐化が進んでいた。そこで、165系の老朽取替えを主目的として、(JR東日本)185系電車と同様に中長距離普通列車から特急列車まで、幅広い運用に応える汎用性の高い車両として開発された。
平成7(1995)年8月から翌8(1996)年1月にかけて3両編成14本(42両)が製造され、平成7(1995)年10月ダイヤ改正から運用を開始している。

構造・仕様:
a0057057_21102661.png編成体系
東京方から制御電動車クモハ373形(上写真:特急「東海」)、付随車サハ373形、制御車クハ372形(右写真:特急「ワイドビューふじかわ」)の各形式で汎用性の高いモノクラス3両編成を組成する。これを基本単位として、3両・6両・9両編成で運用される。身延線・飯田線などローカル線での短編成運用に多く使用するため、本系列ではグリーン車の設定はない。

車体
耐腐食性、無塗装化、軽量化の観点から最大長21.3mのステンレス製軽量構体を主構造とし、先頭部分のみ普通鋼製として白塗装を施している。コーポレートカラーでもあるオレンジ色の細帯はテープを張り付けている。前頭部は他形式との併結を行うなど汎用性を考慮して貫通構造としている。連結用幌は先頭部に埋め込んだフラットな構造とし、特急用車両のグレードを維持しつつ新鮮さを醸し出す工夫を施した。前部標識灯は上下合わせて4灯、後部標識灯は2灯を配する。
客用扉は両開き式で、車両端部の片側2か所に設ける。この扉配置はJRグループの特急車両では唯一のもので、出入台と客室を仕切るデッキ扉は省略され、車内保温対策として客用扉の開閉方式は半自動方式とされた。客用扉の隣接部にドア開閉用の押ボタンを設ける。なお、ドアカット機能は搭載していないので、増結した(6両・9両)編成だとホームをはみ出す駅には停車できない。これにより、飯田線の特急(ワイドビュー)伊那路は2編成以上の増結を行っていない。また、ムーンライトながらの定期運用時、下りが豊橋駅から各駅停車する際に三河塩津駅と尾頭橋駅を通過していた。

運転・保安装置:
保安装置はATS-ST形を全編成に装備する。
平成8(1996)年3月ダイヤ改正用に製造したF6編成以降は、東日本旅客鉄道(JR東日本)管内乗入れ運用のため当初からATS-P形(以下P形と略記)を併設する。「ふじかわ」用として製造した初期のF1-F5編成ではP形の準備工事のみなされていたが、同改正でF4・F5編成にP形が追設された。F1-F3編成は「ふじかわ」限定運用となったが、後年にP形追設工事を施工した結果、共通運用が可能となった(上写真は、F1編成:P追設後特急「東海」に使用されていた頃のもの)。
平成23(2011)年以降、JR東海管内でのATS-PT使用開始および、平成24(2012)年3月ダイヤ改正でのJR東日本区間への乗り入れ終了に伴いP形からPT形への換装が完了した。

運用:
平成7(1995)年10月1日に静岡運転所(現在の静岡車両区)に配置され、身延線の特急「ふじかわ」で運用を開始した。次いで翌8(1996)年3月16日には東海道本線特急「東海」・飯田線特急「伊那路」と夜行快速「ムーンライトながら」での運用を開始し、静岡所属の165系を淘汰した。
平成20(2009)年3月14日のダイヤ改正から静岡駅 - 熱海駅間および浜松駅 - 豊橋駅間で一部の普通列車に運用されている。平成24(2012)年3月16日までは静岡駅 - 東京駅間で1往復(9両編成)運転されていた。

特急列車の間合い運用として東海道本線の「ホームライナー」にも使用される。平成21(2009)年3月ダイヤ改正前では「ホームライナー豊橋」上り2本(いずれも3両編成、うち1本は下り「ムーンライトながら」の名古屋切り離し3両を充当)大垣・名古屋発で飯田線特急「伊那路」に使用するための豊橋駅への送り込み、「ホームライナー大垣」(6両編成)は昼間「伊那路」に使用した車両をその日の上り「ムーンライトながら」に使用するための返却列車であった。平成25(2013)年3月16日のダイヤ改正で、「ホームライナー豊橋」とこの形式が使用される「ホームライナー大垣」が廃止されたため、「伊那路」への送り込みは前述の浜松駅 - 豊橋駅間の普通列車にて行うことになった。

以前は身延線でも普通列車として運用されていた時期があったが、こちらは313系の投入に伴い消滅している。平成12(2000)年には予想外の好評により車両不足となった中央西線「セントラルライナー」(平成25(2013)3月16日廃止)にも313系増備車落成までの間、一時的に運用されたことがある。

「ムーンライトながら」は平成21(2009)年3月14日のダイヤ改正によって、年間運転予定日数120日前後の臨時列車とされ、同時に使用車両はJR東日本田町車両センターに配置されている183・189系に変更された。以前より送り込みと返却を兼ねて運用されていた東京駅 - 静岡駅間の普通列車はその後も373系のままで運行されていたが、平成24(2012)年3月17日ダイヤ改正で運転区間が東京駅 - 沼津駅間に見直され、JR東日本E231系での運行になった。
この改正前に「ムーンライトながら」の間合い運用として設定されていた大垣駅 - 米原駅間の3両編成による2往復の普通列車に関しては改正後は運用が1往復へと減少したが、平成25(2013)3月16日のダイヤ改正で運用が消滅した。前述のホームライナー運用廃止とあわせて豊橋駅 - 米原駅間での定期列車での運行が消滅した。

a0057057_1647633.png平成19(2007)年3月改正で特急「東海」廃止と、平成21(2009)年3月改正で「ムーンライトながら」臨時列車化に伴う車両変更、平成24(2012)年3月改正での東京駅への乗り入れ廃止、さらに平成25(2013)年3月改正での豊橋駅 - 米原駅間での運用廃止に伴い車両の運用に余裕が生じている。そのため、この車両が配置されている静岡地区ではJR東海が主催するウォーキングイベント「さわやかウォーキング」の開催時に同車を活用した定員制列車「さわやかウォーキングライナー」の運用にも使われており、371系定期運用終了に伴い、「ホームライナー」での運用が拡大した(右写真:かつて運転されていた特急「東海」)。


特急列車
 ふじかわ:(写真)平成7(1995)年10月1日〜
 静岡駅 - 甲府駅間(3両編成、1日7往復。多客期に静岡駅 - 新居町駅間を延長して運行したこともある)。

 伊那路:平成8(1996)年3月16日〜
 豊橋駅 - 飯田駅間(3両編成、1日2往復。多客期に飯田駅 - 駒ヶ根駅間および東海道線豊橋駅 - 大垣駅間を延長して運行したこともある)。

快速・ホームライナー
 ホームライナー沼津・静岡・浜松:平成8(1996)年3月16日〜
 浜松駅 - 静岡駅 - 沼津駅間(3両編成・6両編成)

a0057057_19381728.png普通列車
 平成24(2012)年3月17日〜
  沼津駅 - 熱海駅間(上り3両編成、1日1本)
  熱海駅 - 静岡駅間(下り3両編成、1日1本)
 平成26(2014)年3月15日〜
  浜松駅 - 豊橋駅間(上下3往復 いずれも6両編成)
  駒ヶ根駅 - 天竜峡駅間(上り3両編成、1日1本)
  天竜峡駅 - 飯田駅間(下り3両編成、1日1本)


(以上、記事内容 Wikipedia:平成27(2015)年8月17日更新から)
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by fbox12 | 2015-08-20 15:22 | 鉄道・バス