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TOYOTA コースター(COASTER)

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コースター(COASTER)は、トヨタ自動車が製造するキャブオーバー型のマイクロバスである。
ビッグバン(1ナンバー)やキャンピングカー(8ナンバー)としての登録も多く、テレビ放送局などでのロケバスとしても多く用いられている。また、日産シビリアン同様、コミュニティバス用として導入している国内事業者もある。日本国内での用途廃車後、途上国へ中古車として輸出されるケースが多い車両でもある。
系列の日野自動車にはリエッセIIの車名でOEM供給(3代目中途以降)されている。
輸出仕様につり革、非常口、降車ブザーなどを備えた路線仕様も存在し、香港において運行されているミニバス(Public Light Bus)のほとんどがコースターLPGを使用している。また、香港向けに開発された1BZ 型 4.1 L LPGエンジン搭載車も、3代目から日本で発売され、コースター / リエッセ に設定され幼稚園バス等で使用されている。
欧州では、ポルトガルのサルバドール・カエターノがコースターのシャーシに独自の車体を架装し、オプティモの名で販売している。

1950年代後半、トヨペット・ルートトラックのはしごフレームにバスボディーを架装したものがコースターの始祖にあたり、当時は同一フレームがトラック、ルートバン、バスなどで共用されていた。
他社も含め、当時はマイクロバスではなく、ライトバスと名乗っているものが多いようである。

歴史:
初代コースター:U10系、B10系 昭和44(1969)年-昭和57(1982)年

昭和44(1969)年2月、コースターという名前では初代となるRU18型が登場する。従来どおり、トラックダイナの姉妹車として開発されており、型式の「U」もダイナと共通である。最前部の屋根のみ少し高くされ(ハイルーフを除く)、運転席と左側最前列席への移動性が向上している。運転席ドアを装備するとともに、ラップアラウンド形状(U字型)のバンパーをいち早く採用した。
5R型ガソリンエンジンのほか、J型ディーゼルエンジンも設定され、レントゲン車などの架装に対応して発電用サブエンジンの搭載も可能であった。
昭和52(1977)年2月、マイナーチェンジ。フレームを補強、ホイールベースも15mm延長され、型式がRU19となる。ブレーキマスターシリンダーがタンデムとなり、真空倍力装置一体型となる。5Rエンジンは圧縮比のアップなどで5ps・1kgmの出力向上。外観ではフロントグリルの意匠、外板色や塗り分けを変更。
昭和52(1977)年6月、ダイナのフルモデルチェンジに先んじ、B10系に型式変更。ダイナから分離され専用型式(かたしき)となったため、運輸省の認可上はモデルチェンジとなるが、外観が踏襲されているため従来型との判別は難しい。
ライトバス時代を通しても初となる、カタログモデルとしてのハイルーフが設定されている。2U型エンジンを用いたサブエンジン方式のクーラーは廃止され、経済性や騒音面を重視し、乗用車等で一般的なエンジン直動式コンプレッサーとなっている。大きな車室の冷気をまかなうためのコンプレッサーは非常に大型となり、ベルト駆動では信頼性に欠けるため、トランスミッションケース横から長い補助シャフトで動力を伝えるPTO式を採用している。この補助シャフトのアイディアは、初代エスティマのスーパーチャージャーの駆動にも応用されている(エスティマの動力取り出しはPTOでは無く、クランクプーリーとベルトによる)。
車両総重量とクーラーコンプレッサーの負荷を考慮してエンジンには若干の余裕を持たせ、3200ccの2B型ディーゼルと、2200ccの20R型ガソリンが新たに設定された。2B型は、ランドクルーザー40系の排出ガス規制用として、昭和44(1979)年に日本国内向けのみに搭載されるまで、しばらくはコースター専用であった。
昭和54(1979)年、一部改良が行われた。昭和54年排出ガス規制適合(型式の排ガス記号:K-)。シフトレバーの配置がコラムシフトからフロアシフトに変更した。

a0057057_20294191.png2代目:B20、30系 昭和57(1982)年-平成4(1992)年

昭和57(1982)年5月、フルモデルチェンジされ2代目が登場する。このモデルより、ロングボデーやオートマチックトランスミッション(昭和60(1985)年10月)もラインナップされる。
全車の前輪に、トーションバー・スプリングを用いたダブルウィッシュボーン式サスペンションが新たに採用された。又、スタンダード、幼児車を除き、角形4灯ヘッドライトが採用された。
直列6気筒エンジンがメインとなり、ランドクルーザーに搭載されていた、直列6気筒OHV、4000cc、過流室式の2H型ディーゼルエンジンと、その直噴・ターボ版の12H-T型(昭和60(1985)年10月追加)がコースターにも設定された。他に、4気筒OHV・3400cc・過流室式ディーゼルの3B型、4気筒OHV・3700ccの直噴ディーゼル14B型(昭和63(1988)年8月追加)、4気筒OHC・ 2400ccガソリン22R型と合わせ、5機種のラインナップとなった。
客用ドアは、従来からの折り戸に加え、国産マイクロバスでは初となるスライドドア(写真のドア)を設定、どちらも自動・手動切替式とした。また、EXグレードにはエアサスペンションを採用した。
他社に先駆けて、これら一連の装備の採用で、コースターの商品性は大きく向上した。
昭和59(1984)年8月、普通貨物登録の「ビッグバン」を追加。普通免許(当時)での運転が可能なよう座席を9名とし、車室後半を1.25t積みの荷室に充て、バックドアは荷役に都合の良い観音開きとした。平成19(2007)年6月以降は運転免許制度改正に伴い、ロングボデーは車両総重量が5tを超えるため、新普通免許での運転は出来なくなった。
平成2(1990)年1月、マイナーチェンジ。6気筒ディーゼルエンジンをH系から、OHC・4200cc過流室式の1HZ型と、同じく直噴式ターボ過給の1HD-T型へ変更し、平成元年排出ガス規制に適合(型式の排ガス記号:U-)。ボデーのカラーリングも変更された。

a0057057_16263648.png3代目:B40、50系 平成4(1992)年-

平成4(1992)年12月、フルモデルチェンジ。大型の新CIを擁した、フラッシュサーフェイスボディーにモデルチェンジ。ホイールベースは、標準の3200mmとロングの3935mm の2種、全長はそれぞれ6255mmと6990mmとなる。バスには標準ルーフとハイルーフがあり、ビッグバンはハイルーフのみが設定されている。バスは標準で後面にトランクリッドを持ち、室内とつながっている。左右非対称の観音開きバックドアはビッグバンに標準で、バスではオプションとなる。また、給油口が右側から左側に変更された。
客用(左側)ドアは従来どおり折戸とスライドドアの2種類で、定員と最大積載量はバスが20(スーパーラウンジ) / 26 / 29名で、幼児車は大人3名+幼児39名 / 大人3名+幼児49名、ビッグバンは9名+貨物1250kgとなっている。バスのロングに冷蔵庫を装備した場合は定員が1名減(入口左横の座席スペースを使用するため)となるほか、上級グレードは後席からの前方視界を確保するため、床が後に向けて階段状に高くなるファインビューフロアを採用した。
ビッグバン標準ボディは新設普通免許で運転が可能だが、ロングボディは車両総重量が5005kgとなり、規格をわずかにオーバーするため中型免許(8トン限定含む)が必要となる。
エンジンは6気筒の1HZ型、1HD-FT型、4気筒の3B型、15B-FT型の他、仕向け地により、3RZ-FE型(ナイジェリア)、14B(アフリカ大陸)も設定された。
幼児車は当初丸形4灯ヘッドランプであったが、後に異型2灯に変更されている。但し、輸出向けモデルには丸形4灯が多数設定されている。
最小回転半径はロングホイールベースが6.5m(三菱ローザは6.4 - 7.5m、日産シビリアンは6.6m)、標準ホイールベースが5.5m(ローザは5.7 - 6.1m、シビリアンは6.0m)。
平成7(1995)年4月、平成6年排出ガス規制適合と同時に4気筒、4.1 L の15B-FT型エンジン搭載のシリーズ初の4WD追加。
平成8(1996)年5月、日野自動車にレインボー ABの後継としてリエッセ II (Liesse II)としてOEM供給を開始した。これと同時に、日野自動車からリアエンジンのリエッセ(RX)の相互OEMを受け、コースターRとして販売されていたが、2013年現在トヨタ自動車から日野自動車への供給のみで、コースターRの販売は終了、リエッセ(RX)も生産終了している。
平成11(1999)年、一部改良が行われた。平成10年排出ガス規制適合。4気筒エンジンは15B-FT型から15B-FTE型に変更されて4WDのみの設定となり、6気筒エンジンは1HD-FT型から1HD-FTE型に変更された。また、衝撃吸収式ステアリングコラムとホイールに変更された。
平成12(2000)年10月、第34回東京モーターショーに「ハイブリッド遊覧バス」が出品された。ハイブリッド仕様車がベースで、テーマパーク内での輸送を想定しているため、客席部は開放構造で窓ガラスが無い。また車椅子にも対応している。
平成13(2001)年8月、マイナーチェンジが行われた。平成12年騒音規制適合、フロントグリルのデザイン変更、リアターンシグナルランプレンズのクリアー化など。
平成14(2002)年3月、日本仕様にもLPGエンジンの1BZ-FPE型が設定される。但し5MTのみ。
平成16(2004)年7月、新短期規制に適合させるため、国内での1HD、1HZの各6気筒ディーゼルエンジンと、B系4気筒ディーゼルエンジンが廃止され、ディーゼルエンジンは全て日野自動車製N04C-T系となり、車両型式記号はXZBとなる。
平成17(2005)年12月、一部グレードに6速AT車追加。
平成19(2007)年7月24日、マイナーチェンジが行われた。ディーゼルエンジンを新長期排出ガス規制に適合、ATを全車6速に変更、MTは6速が廃止され、全車5速化された。同時に、ヘッドライト、コーナーマーカー、フロントグリル、シート表皮などが変更され、サイドに方向指示器が追加された。
a0057057_1638321.png平成21(2009)年7月2日、一部改良(発売は8月3日より)。パワードアロックを助手席ドア、センタードア、バックドアにも装着して利便性を向上すると共に、メーターパネルを一新した(写真は、平成23年前期車)。
平成23(2011)年8月22日、一部改良。高圧コモンレール式燃料噴射システムや高性能触媒DPRを改良した新型ディーゼルエンジンN04C-UP型(バス「GX」・バス「EX」の6速AT車はN04C-VF型)を搭載し、排出ガスのクリーン化を図ったことで、平成22年(ポスト新長期)排出ガス規制をクリアした。
平成26(2014)年10月28日、「幼児専用車 後付け保護パッドセット」を発売。平成25(2013)年3月に定められた「幼児専用車の車両安全性向上のためのガイドライン」に基づいて設定されたもので、背もたれの後部上面にクッションを追加して背もたれを高くするシートバッククッションと幼児席最前列シート前(運転席後方・助手席側最前列)や乗降口付近のシート前のパイプ付近にクッションを装着した後付けプロテクターで構成され、急ブレーキや衝撃などが生じた際に幼児の前方座席への接触による衝撃の緩和や前方への飛び出し防止に寄与する。オプションパーツであるが、3代目の幼児専用車であれば販売店で後付け装着が可能である。ボディ仕様に合わせてシートバッククッションの入数が異なる「標準ボディ用」と「ロングボディ用」の2種類が用意される。
3枚折り戸仕様、ロングボディのリアオーバーハングをさらに引き伸ばした「スーパーロング」、逆に標準ボディのリアオーバーハングを縮めた「超ショート」等の特注・受注生産となる仕様もある。ボディーの伸縮は、固定窓の幅に合わせ、それぞれ約700mmづつとなっている。標準ボディと超ショートの最小回転半径は上記の通り5.5mで、トレッドが狭いため6.1 - 6.3mを要するハイエーススーパーロングよりも小さく、さらに超ショートでは旋回時のリアのせり出しも少なくなり、高さを含む駐車スペースと道幅さえ許せば使い勝手に優れる選択となる。この特徴により、超ショートはキャンピングカーのベースとして愛好家の一部から支持されている。また、中米エルサルバドル向けに後方部にドアを追加した2ドア仕様も生産されている。

(以上、記事内容 Wikipedia:26.10.28更新から)
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by fbox12 | 2014-11-17 16:59 | 鉄道・バス